「人間らしく生きる」実行委員会2007年6月25日 ラボール京都
主催者あいさつ
お忙しい中、お集まり頂きありがとうございます。幸先が良いのやら悪いのやら、初夏特有の気まぐれが目立つお天気でありまして、そんな中でもお会いすることができたのは大変にうれしいことであります。少しばかり自己紹介をさせていただきます。ご存知の方もおられるやも知れませんが、岡田健司と申します。最近ことにめっきり外出する機会もなくなりまして、日がな一日掃除・洗濯・炊事をしながらですね、同じアパートに暮らしている住人さんのですね、仕事の生き返りを見届けながら、心の中で挨拶を送るという日々を過ごしております。この「人間らしく生きる」実行委員会の呼びかけ母体となった、「障害者自立支援法に意義あり!応益負担に反対する実行委員会」の実行委員をしておりまして、この活動の到達点を踏まえながら、あらためてこの実行委員会を立ち上げた訳であります。
その応益負担に反対する実行委員会では2つほどの特徴があります。まず一つ目は、一人ひとりの利害・利益を越えた一致点で活動をしてきたということです。とりわけ障害者問題は障害種別ごとで組織されていて、その取り組み方も考え方も違う。ましてや当面する課題に対しての要求も違うということで、個人が障害種別ごとの垣根を取り払っていく努力と、自らが所属する組織をいかに結集していくかという課題を克服してきたことにあります。二つ目は、有名人とか、著名人とかに頼ることなくみんながみんなリーダーシップを発揮して活動をしてきたということです。当事者がいてナンボの活動ですから、言語障害があったりして言葉一つひとつのやり取りからスタートなんです。障害者にとってみても、社会の常識・非常識の壁に悪戦苦闘している訳ですから「金ないモンから金取るな」という主張をすることは自らが弱者だと言い切ってしまったという偏見にとらわれる訳です。月平均一回の会議を2年3ヶ月にわたっておこなう中で、健常者と障害者が「当事者」としてお互いに理解し合う活動にあるということも、特徴でした。
さて、非正規雇用やネットカフェ難民の青年たちに待っているのは明日を生きる希望が見えないと言うことです。正規雇用できない青年の中には戦争が起こる方がよっぽど役に立てるのではないかと頭を抱えます。住民税の増税によって国保や介護保険料の値上げは軒並み生活を圧迫します。今年の6月には更なる値上げによって悲鳴を上げる高齢者がたくさんいます。労働法制の改悪は正規労働者に一層の過密労働を強いらせ、生活保護世帯の母子家庭では母子加算が段階的に廃止されていきます。こうした事実を知った私たちにできることは、問題を抱える人たちの声を拾い集め、彼らがそれを主張するまでに力を取り戻していく道を作ることです。まず私たちがすべきことは、人間らしい生活を目指していくことです。その主役を誰一人として放っておかないという覚悟がいります。それは小さな小さな単位から始まるのがいいでしょう。そしてお互いがお互いを理解し合い連帯し合っていくことが大事だと思います。そのスタートを皆さんとともに切れることを願って始まりの挨拶に代えさせていただきたいと思います。
ありがとうございました。