「障害者自立支援法」京都大行動2005年7月9日
主催者あいさつ
みなさん、こんにちは。日本自立生活センターの岡田です。
主催者を代表してあいさつさせていただきます。
いよいよ障害者自立支援法の採決日とされる13日が目前に迫ってきました。厚生労働委員会ではこれまで7回にわたる質疑が行われてきました。その中で明らかになったことが2点あります。まずこの法律の策定過程に当事者の声がまったく入っていないと言うことです。国会での審議に入る前この法律は(案)として社会保障審議会障害者部会で専門家を招いて議論されているんですが、実際には厚労省の一方的な説明の場であり、審議委員からの発言がなかった。そもそもこの法律を施行させたいと考えているのは私たちではなく、厚労省にしかないということです。
そして、この法律の審議過程を見ると、あまりにも政省令への委任事項が多すぎて、具体的な法案の中身の議論ができないと言うことです。厚労省は「政省令についても、国会で丁寧な議論をしてもらい、意見を踏まえてつくっていく」と答弁しますが、この国会に中身を出さずに何を議論しろと言うのでしょうか?このままでは法案が通りさせすれば厚労省の都合が良いようにつくられていく、こういった危険があります。
障害者自立支援法は、精神障害者、これまで谷間の障害とされてきた人たちのサービス利用を可能にする、それは当事者が主張してきたものでもあり良いといえるものです。
しかし、この法律はその良いものがまったくいかされていないのです。とりわけ、応益負担は福祉に対する挑戦であり、障害者のみならず健常者にとっても重大な問題が含まれているといわざるを得ません。
人が人としてあたりまえに暮らせる、暮らしていくことを実現させるものこそが福祉であるはずなのに、朝起きて、服を着替えて、歯を磨いて、ご飯を食べ、そして出かける、こういった人並みの生活をしていくための介助が、個人的な利益として、本人がそれを負担して当然だと考える。こういった福祉のあり方に対して、私たちはきっぱりと反対の声を上げていきましょう。
ありがとうございました。
※「いっしょに考えましょう、障害者自立支援法のこと」の項参照